ヒーリングっど♥プリキュア5話。
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
三人で水族館回。序盤の組み立てを終わって、サブライター脚本回の一発目。高橋郁子さんは直近の仕事だと「聖闘士星矢 セインティア翔」のシリーズ構成。アニメより舞台脚本のキャリアが多い方。個人的な視聴履歴だと「二十面相の娘」の各話脚本の人。 pic.twitter.com/JLPnlt2VsM
また絵コンテの大畑 晃一さんはプリキュア初参戦。「爆裂天使」や「一騎当千」シリーズなどの監督が有名かと。そして今回は日アサ恒例の青山充さん作監回。一人原画回ではないけども。話の内容はプリキュア(人間)側の三者三様の掘り下げ。前回の感想で言った事がそのまま描写された感じかな。
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
前回の感想で三人、およびヒーリングアニマルたち個別の特性が「理性・知性・感性」で色分けされてて、それは敵側に対しても適用されてるということを述べたけども、基本的に今回ものどかたち三人の人間関係はその「理性・知性・感性」で色分けされて物語は展開されている。
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
この作品において、「理性」を司るのどかは「知性」を象るちゆと「感性」を象るひなたの間で、行ったり来たりのバランサーであったするわけね。基本的に以下の呟きでも語った通りに「知性」と「感性」は対立軸の両端であって、面と向き合うと噛み合わない。https://t.co/jMbkkAfxeW
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
今回も非常に分かりやすい形で描かれていて、水族館でちゆのパートナーのペギタンが迷子になり、なおかつビョーゲンズが襲来した際のちゆとひなたの対立は情(感性)と理屈(知性)の拮抗なのよね。その間を取り持って、道筋を調整するのがのどかという構図。 pic.twitter.com/8TY0ttXlQX
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
対立する二極を踏まえて、双方の言い分を汲んだ答えを導き出すのは「理性(道理を判断する)」を属性として与えられたのどかであり、彼女が主役に据えられている理由もまさしくそれなんですよね。この構図はH×H序盤のゴン・クラピカ・レオリオの掛け合いと一緒なのがよくわかりますね。とても丁寧な作り
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
だからのどかがいないと、お互いの行動を干渉しあうのも、二人がシンドイーネとメガビョーゲンと対峙した時の行動によく表れている。ちゆは知性を持って、敵と対話を図ろうとするけど、ひなたは感性のままに捕らえられたペギタンを助けるべく、敵と取っ組み合う行動をしてしまう。どっちも極端な行動。 pic.twitter.com/LDuW43zsQt
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
のどかが秀でている所は、ちゆ、ひなたのどちら側にも「寄り添える」こと。Aパート序盤の彼女たちが相手との付き合い方に悩む所ののどかがとても顕著。ひなたには「歩きながら」、ちゆには「座りながら」、彼女たちに向き合って相談に乗っている。ここの対比がとても凄い。 pic.twitter.com/KJ5OgRO4ho
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
感情で物事を考えるひなたと一緒にのどかは気持ちで考え、
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
理屈で物事を量るちゆにのどかは寄り添って考える。
そのどちらともに向き合える彼女の特性こそが「理性」であり、彼女が主役である所以なのですよね。感情だけでは、理屈だけでは、出せない解を導き出せるという一点がのどかの強さ。
ただのどかもひなたと治癒のすれ違いにどうしていいのかわからずに母親に相談する下りが出てきているのにも注目しておきたい。人物としてはまだ大人になりきれていない思春期の少女というのを母親の手伝いを通じて描いているし、母親から解決の糸口を得る所も芝居として上手い。 pic.twitter.com/I2IUkTXEx9
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
洗濯ものをたたむという芝居にのどかが二人の友人のすれ違いに挟まれて悩む姿を重ねて、母親から水族館のチケットを和えられて、悩みが解消されると洗濯物は綺麗にたたまれているという、そのシークエンスが心地いい感じ。のどかの気持ちが比喩で現されてるのがとても良いなあ。
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
だから、のどかはちゆとひなたの間に立って、AでもBでもないよりよいCの回答を導き出せる。この三者の関係の要になっているのはいうまでもないかと。
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
だからね、のどかがいない場合にちゆとひなたがどう協力し合うのかというのが今後の展望としては間違いなくあるわけで。
それを仄めかしているのが今回の結び部分。
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
ここの部分は、のどかがいるのにもかかわらず、彼女は画面外にフレームアウトして、窘められるひなたは陽、嗜めるちゆは陰を背負っているというのがわりと怖い。バランスの要を失うと極端な二人だからこそ、今後が心配というか。 pic.twitter.com/f1tmWdLE1v
というかですよ、「ヒーリングっど♥プリキュア」という作品。3話でも顕著だったけど、視線の変化の芝居が今のところ、凄まじくて震えるんだけど、今回も水族館で待ち合わせていた時の芝居が尋常じゃなかった。のどかが二人が待っているところにやってきて、「おはよう」と言う場面。 pic.twitter.com/LN3c2c8pqT
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
ちゆとひなたはお互い目を合わせていなくて、のどかがやってきてようやく同じ方向を見るという事してて、えげつない。しかもひなたは声がなんとなくぎこちなくて、ちゆとは言葉を交わさないまま所在なく待ってた風なのがとても難儀だなあと。これを入れてくるのは明らかになんかの意図がありそう。 pic.twitter.com/f6dtGlOqMM
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日
そうなると、のどかの持病がもし再発した時にこの二人はどういう反応が出るのか、やはり不穏な影がちらついてるようにも思えてしまいますね。ともあれ三人の関係性はきっちりと提示されて、描かれているのがとても良いエピソードだったと思います。今回の布石が今後、どうなるかもとても楽しみだ…。 pic.twitter.com/nywZCTSYKF
— テリー・ライス (@terry_rice88) 2020年3月1日