話数単位で選ぶ、2019年TVアニメ10選

今年もやってまいりました。話数単位で選ぶ、TVアニメ10選です。
毎年放映されたTVアニメの中から話数単位で面白かった回を選ぼうという有志ブロガー企画。
新米小僧の見習日記さんが集計されている、年末の恒例企画です。
「話数単位で選ぶ、2019年TVアニメ10選」参加サイト一覧: 新米小僧の見習日記
大まかなルールは以下の通り。

ルール
・2019年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。


本ブログは9回目の参加です。なお過去の10選は以下のリンクから。


話数単位で選ぶ2011年TVアニメ10選 - In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)
話数単位で選ぶ2012年TVアニメ10選+α - In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)
話数単位で選ぶ2013年TVアニメ10選+α - In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)
話数単位で選ぶ、2014年TVアニメ10選+α - In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)
話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選 - In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)
話数単位で選ぶ、2016年TVアニメ10選 - In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)
話数単位で選ぶ、2017年TVアニメ10選 - In Jazz(はてなダイアリー版跡地&元『My Favorite Things』)
話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選 - In Jazz -What's Going On-


筆者としては「記録を残す」という点で、企画に参加してます。今年も10選コメントについては手短にまとめてあります。同様に全話見てない作品からの選出もしていて、かなり寄せ集めとなっています。ご了承ください。
ちなみにスタッフ名等々は敬称略です。日付は地上波放映日、Web上の公開日の最速に準拠しています。


《話数単位で選ぶ、2019年TVアニメ10選》
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・マナリアフレンズ 第4話「試験期間」(2/11)
(脚本:関根聡子/絵コンテ:村山公輔 /演出:茉田哲明/作画監督:崎口かおり、助川裕彦、吉岡佳宏、角田桂一、重国勇二/総作画監督:吉田南)

16年の放送延期から、スタッフを刷新して放送となった作品。シリーズ全体としては素晴らしい出来とはならなかった(降板した監督で見たかった、という思いは今も強く残る)作品で色々と不満はあるのだけど、選出した回の出来は突出していたと思う。「月曜日のたわわ」で冴えた仕事を見せていた、シャフト出身の村山公輔さんの時間コントロールの巧みさが15分というショート枠に収まらない密度を感じさせて良かった。アンとグレアの馴れ初めや気の置けない感情が上手く詰まっていた良編だったかと。

・スター☆トゥインクルプリキュア第2話「宇宙からのオトモダチ☆キュアミルキー誕生!」(2/10)
(脚本:村山功/絵コンテ・演出:畑野森生/作画監督:高橋晃)

今年のプリキュア。視聴自体は2クール目辺りでフェードアウトしてます。なので作品全体を語ることは出来ないけど、今思えば作品の一番伝えたい骨子はこの2話で語りきってしまってるように思わなくもない。裏を返せば、2話以上のテーマの描きが2クールを経過した段階で、見られなかった(もしくは焼き直し)のが個人的には見なくなってしまった理由でもある。ひかるとララがお互いの違いを認識し、自分の枠を破って、可能性を信じるというプロセスが上手く描かれていて、多様性とコミュニケーションを織り込んで作劇していたのが見応えがあったなと。

・少女☆寸劇(コント)オールスタァライト第22話「ひかりからのクエスチョン」(11/29配信)
(脚本・プレスコ演出:堀雅人/アニメーションディレクター・音響監督:山元隼一/SDキャラデザイン:高橋千尋

反則技その1。アプリゲーム「少女☆歌劇レヴュースタァライト Re:LIVE」内配信アニメ(1週遅れでYouTubeでも無料配信)。いわゆるスピンオフコント(コメディではなく)アニメ。基本的にプレスコ制作してる作品なのでキャストの演技が先録りされている。この為、自由度が高い分、ネタの当たり外れもでかいシリーズになっているのは否めないか。とは言っても、こんな底抜けなコントになってもキャラクターたちの本質を(デフォルメ強めだが)外していないのは、キャストさんたちの力量ゆえかと。そんな中でも光る回もあったりで、選出した回はコントとして手堅く出来が良かったと思う。ひかり・まひるがどこかに行ってしまった「スタァライト」の戯曲本の在り処をクイズ番組仕立てに華恋に問いただすという仕立て。ベタながら、華恋・ひかり・まひるの役回りがはっきりしていて、コントとして纏まっていたのが良かったかと。彼女たちのエピソードは安定感があって良かったですね。

戦姫絶唱シンフォギアXV EPISODE 13 「神様も知らないヒカリで歴史を創ろう」(9/29)
(脚本:永井真吾、金子彰史/絵コンテ:小野勝巳/演出:小野勝巳、成田巧/作画監督:稲熊一晃、大久保義之、加藤弘将、椛島洋介、坂本俊太、宗圓祐輔、長坂寛治、中島順、畑智司、ハニュー、福田佳太、藤本さとる、普津澤時ヱ門/総作画監督藤本さとる椛島洋介、普津澤時ヱ門/アクションディレクター:光田史亮、式地幸喜)

第5期にして、シリーズ最終回という慰労の意を込めての選出。2010年代をほぼほぼ駆け抜けていく長期シリーズになるとは思ってもなかったけども、荒唐無稽に荒唐無稽を重ねた、過剰な論理展開とそこに乗っかっていくキャラクターの熱量と歌だけで押し通した勢いは良くも悪くも替え難いものだったかと。その為、色々と未消化な部分も残るわけだが、響と未来の関係を描き切ることに集中した潔さは買いたい所。なにより、主演の悠木碧さんがシリーズを重ねる毎に演技を熟成していったことと声優としての進化が著しかった点でも貴重な作品だったように思います。児童向けを除けば、10年代で生まれた数少ない長期TVシリーズ作品として記憶しておきたい。

・キャロル&チューズデイ episode:01「True Colors」(10/20)
(脚本:赤尾でこ /絵コンテ:堀元宣、渡辺信一郎/演出:堀元宣/作画監督:堀川耕一ヤマダシンヤ/総作画監督伊藤嘉之

…どうしても10本選べず穴埋め枠です。好きな方はすみません。多分、放映前の期待値は高い作品だったと思うんですよ。しかし送り出された初回が主役たちの邂逅で終わるという地味な出だしと、序盤でのキャラクターとストーリー構築に思い切り躓いた結果、作品全体が空中分解してしまった惜しい作品、という印象です。これもシリーズ構成・脚本の降板があって、当初の企画案から軌道修正されていることはおそらく確かなんだろうと思いますが。要素の一つ一つは悪くない一方でそれを繋ぎ合わせて構築するのが上手くなかった感じですね。アメリカの現代を反映した?ストーリーも馴染みが薄かった(反面、海外では一定の評価もされている)のも、評価を難しくさせているようにも。演奏シーンはともかく、作品に流れる音楽は魅力的でしたね。

ブギーポップは笑わない第7話「VSイマジネーター 4」(10/20)
(脚本: 鈴木智尋/絵コンテ・演出:斎藤圭一郎/作画監督:原科大樹/総作画監督筱雅律、土屋圭)

ブギーポップシリーズ「初」の原作をアニメ化した作品。監督・脚本コンビの手掛けた「ACCA13区監察課」同様、原作の再構成と省略によってその魅力を抽出した、堅実かつ手際の良さが目立った作品だったが、その中でも冴えを見せていたのが新鋭の演出家、斎藤圭一郎さんの担当回。エピソードの折り返し点といった内容の中で、主人公格である谷口正樹と織機綺の関係性を光と影の対比で、演出した手腕はお見事でした。お互いがお互いに「光」を見、自分の「影」を照らしている辺り、煙に巻かれて要領を得ない作風の中で「ボーイ・ミーツ・ガール」を機能させている原作から、さらに一歩踏み出して、彼らの関係性を上手くクローズアップしていたのがとても良かったですね。来年、期間限定で劇場公開される「ACCA13区監察課OVA版でも演出されるそうでそちらも楽しみです。

BanG Dream! 2nd Season#4「ゴーカ!ごーかい!?のっびのびワールド!」(1/24)
(脚本:後藤みどり/絵コンテ:高橋成世/演出:間島崇寛/CGディレクター:小川晴代/2D作画監督:茶之原拓也、八森優香、花井柚都子、阪本麻衣)

ハロー、ハッピーワールド!回。Poppin'Partyをメインに描いた1stシーズンからソシャゲの「「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」を経て、製作された2ndシーズン。すでに3rdシーズンの放映も決まっているけど、続編ものには珍しく2ndシーズンの方が作品の出来が良くなっているのは、他バンド&キャラの投入、ソシャゲのコミュやエピソードで醸成された、関係性構築の仕込みが再アニメ化したことによって爆発したから尽きるかと。その辺りのリカバーも冴えているけど、選出話数は登場バンドの中でも、常識への捉われなさと荒唐無稽さが合わさった型破りなバンドが「ハロー、ハッピーワールド!」のメイン回。リーダーの弦巻こころが学校の三階から平気で飛び降りて無事だったり、Poppin'Partyを「ライヴを楽しませるのに常識はない」と証明するために、財力を使って豪華客船でおもてなししたり、メンバーのミッシェル(熊、中身は奥沢美咲)のパワードスーツ(コナミコマンドで発動)作れたり、気球の上で演奏したりと、やりたい放題な一方でこころと奥沢さんの強固な関係性を見せたりとバンドの在り様とともに、作品の可能性を拡張している話数だったんじゃないかと。「この作品でここまでしていいんだ」って思わされた時点で白旗を揚げざるを得ない、というか一体、何のアニメを見せられていたんだ…?

リラックマとカオルさん第9話「雪だるま」(4/19)
(脚本:荻上直子/監督:小林雅仁/絵コンテ:瀧尻愛/チーフアニメーター:峰岸裕和)

NETFLIX枠。映画「かもめ食堂」監督、荻上直子さんを脚本に迎えて製作されたストップモーションアニメ作品。干物女子なOLカオルさんとリラックマたちののんびりとした(かつ世知辛い)日常を活写したシリーズ。その丹念な日常描写が「マジカルエミ」などにも通じる密度の濃い描きであるのが、ちょっとした高級感を醸し出していましたね。選出回はシリーズとしてはファンタジックな内容で、普段の現実的な描写があるからこそ、雪だるまたちが動き出しリラックマたちと交流するシーンが活きる。雪の儚さとちょっぴりの寂しさが心に響く一編。映像手法もどちらかといえば映画やドラマのそれに近く、アニメらしさをリラックマの存在感やデフォルメの効いたキャラデザインで担保してるのも興味深かった。一話単体としても良編だったのではないかと。

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 8周年特別企画 Spin-off!(11/10有料配信、12/9無料配信)
(脚本:樋口七海/監督:吉邉尚希/キャラクターデザイン:タカナシ テツロウ)

反則技その2。人気ゲームアプリ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS」の8周年を記念しての短編アニメーション。ええと実質、劇場版「少女革命ウテナ」。佐藤心一ノ瀬志希、黒埼ちとせ、神谷奈緒、的場梨沙の5人が「世界」を突破するアニメ、と言えばなんとなくピンと来る人も多いはず。実際、製作に関わったプロデューサーがウテナの影響下にあることを明言している事からも、お墨付きな一本でありますが、アイドルを演じている事を課せられているキャラクターたちが「世界を突破する」事を描いているのも、ゲーム本編の内容を考えればかなり挑戦的なのではないかと。むしろ、ここまでビッグコンテンツとなっている作品が自己批判を含んだ作品を送り出せる、懐の深さを感じますね。
近年、アニメや漫画などでウテナトップをねらえ2!の影響を感じる作品が自分の観測範囲で目立つ印象ですが、肝心の本家が振るわない(少なくとも筆者にはそう感じる)反面、それらの要素を伴ったフォロワー作品の方が面白く感じられますね。これもまた時代の流れでしょうか。なおこちらは無料配信されているので以下の動画から視聴可能です。



THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 8周年特別企画 Spin-off!


・星合の空 8話(11/29)
(脚本:赤根和樹/場面設計:竹下美紀/絵コンテ:加瀬充子/演出:名和宗則作画監督:中山みゆき、シノミン、斎藤和也、黒川あゆみ、古林杏子、松本弘、亀田朋幸/総作画監督高橋裕一

志城南中学男子ソフトテニス部マネージャー、飛鳥悠汰と御杖夏南子のそれぞれの決意と実践(とそれに伴う弊害)。この作品について言えば、以下の引用がふさわしいと思う。

「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。我らが雛で、卵は世界だ。世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ。世界を革命するために。 」
~「少女革命ウテナ」より~ 

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生れようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという」
~「デミアンヘルマン・ヘッセ高橋健二訳)


ウテナでの有名な一句とその元ネタのヘッセ「デミアン」からの一節。そのどちらも恐らくは「モラトリアム」を「世界」に見立て、思春期の人間のアイデンティティの確立を物語っている言葉だと思う。「星合の空」もそういった思春期の少年たちが自身の家庭環境やコンプレックス、ひいてはそこから生まれ出る葛藤に足掻き苦しむ作品であり、10代の子供たちが「自分らしさ」と「社会性」を物語を通じて、獲得していく事を描こうとした作品だと思う。本作の監督、赤根和樹さんは作品に対して、常に誠実な姿勢で向かっているように見える。それだからこそ、彼らに介在する問題点やその性質を付加した両親や家庭環境にも衒うことなく真っ直ぐに踏み込んでいく。



ここでも書いたように、男子ソフトテニス部部員のほとんどが大なり小なりの問題を抱えており、同時にその原因たる親たちの問題点も炙り出していく。こと日本のサブカルジャンルの創作において、両親の存在は脇に追いやられることが多いが、本作はそこに対してがっぷり四つに組んでくる。部員たちの問題と両親(家庭)の問題の両方から真っ向に描き、その一筋縄でいくわけもない問題をソフトテニスという「青春」を通じて、ひとつひとつ紐解いていく試みを目指していたのだろう。そういう観点から日本の創作において、枯渇しかけているヤングアダルトジュブナイル)として本作を描こうとしている姿勢は大いに評価したいところ。
選出した回はメインに描かれる両者のソフトテニスの向き合い方が「間接的」かつ角度の異なったものであることがよく分かる。悠汰はソフトテニス部の「為」ならばと、自分の持つジェンダーに対する違和感に向き合い、夏南子は変わっていくソフトテニス部に「触発」されて、自分が向き合っている「絵」に対して真剣になっていく。ソフトテニスという「フィルター」を通じて、少年少女たちが変わっていく姿を活写していく。そういった自己の発露に伴う障壁として「親」や「家庭」が首をもたげてやってくる。それは「卵の殻(=世界)」を破るための不可欠な困難というべきか。子は親を選べない以上、子は親と違うことを示して、自立していくほかない。もちろんそこに生まれる反発や弊害に対して、効力を発揮するのは部活というコミュニティの繋がりやそこで得た自信や社会性、なのだろうと思う。本作の主人公である眞己にしろ、必要に迫れて「生きる」為に同世代よりも一足早く「大人」にならなければなかった。その事実がソフトテニス部に関わる「雛鳥」たちに波紋となって広がっていく。人生という道のりは先が長いからこそ、登場人物たちの抱える問題も完全に解消されることはない。しかし、それに対して上手く付き合える術や行為を持つことが大事なのである。そういった点でも8話はある意味「解き方」を提示したエピソードだったようにも思う。障壁を乗り越えるために、「自分らしく」あるために、どうすべきか。抱える葛藤を解く「鍵」を最初に手にしたのが、ソフトテニスに直接関わっていない二人というのもまた示唆的といえばそうかもしれない。それぞれがそれぞれに向き合うべき障壁が存在し、そのハードルの高低も様々で、それらの仕込みは極めて丹念に行われていた。
それ故にこれを書いている途中で舞い込んできた、本作に関する諸事情については残念でならない。
願わくば、作品が然るべき結末にたどり着くことを期待したいという思いを込めて。


《2019年の総括~20年代に向かって》
今改めて思えば、2016年が「分水嶺」だったような気もする。
3.11からの4年間の変化と、16年からの3年間の変化を比べると、(体感としては)圧倒的に後者の方が目まぐるしく動いているような気がしてならない。あらゆるものの境界線が曖昧になっていく、というのを16年の記事に書いてあったのをいまさら思い出してはいるが、同時に日本国内のあらゆるものが目に見えてボロボロになっていく様があちこちを見るたび、暗澹たる気分に陥りつつ、一個人としては日々の生活をどうにか生きていかなければならないというダウンスパイラルに国全体が沈んでいく、という印象が漂う。来たる2020年には東京にオリンピックが来るという状況に喜ぶべきか悲観すべきかはたまた無関心であるべきか、よく分からなくなってくる。
まだ国家の経済的には余裕がある(はず)なのに、しかるべき方策を打てない(打つつもりのない)政府と内閣。国自体が「政治音痴」(政治家だけでなく、政治に対して無頓着な国民すべてが)とも言うべき状況でいったい何が出来るのだろうかといったら、なしのつぶてだ。何か変わらなくてはいけないけど、変わってしまうと生まれる不都合への反発で何も出来ない。それなのに外圧に押しつぶされるままに、日本国内の重要な制度や事案が為政者の都合だけで塗り変わっていってしまう。何をやろうとも何も出来ない、変わらない。そういう徒労感・虚無感に飼い慣らされる内に思考力、行動力まで奪われそうな現状にどう抗えばいいのか。何もわからない。
そんなこんなでまもなく2020年だ。元号も「平成」から「令和」に変わり、次なるディケイドに突入していく。世界情勢的にも決して明るい未来は来ないだろうし、どの国も内憂外患な状況に変わりはない。しかし、その中でわれわれは生きていかなければならないことだけははっきりしている。そのほとんど唯一といっていい、「死への道程」ともいうべき人生をどのようにサバイブしていくべきか。これから先の道は険しいことだけは間違いないが、それでもなにかに「救い」を求めたり、何かにすがって、一時の安寧を持つことだけは許されてもいいだろう。生きるための潤いだけは何があろうとも失いたくないと、心から思う。


ちょっとのひずみなら
何とかやれる
ちょっとのひずみなら
がまん次第で何とかやれる
日々の暮らしには辛抱が
大切だから
心のもちようさ


ちょっとの搾取なら
がまん出来る
ちょっとの搾取なら
誰だってそりゃあがまん出来るさ
それがちょっとの搾取ならば
心のもちようさ(繰り返し)


JAGATARA[「裸の王様」より「もうがまんできない」歌詞一部抜粋~




《最後に》
とまあ以上、最後重たい気分になりつつも、今年の10選でした。いやあ、集まるかどうかヒヤヒヤしました。
19年は図らずともアニメに重点をあまり置けず、どちらかといえば2.5次元系やそれこそNHK大河ドラマに興味が移りがちだったのが個人的な振り返りとしてまずありますね。今年を象徴する作品として「いだてん~東京オリンピック噺~」を挙げたい位には、久々に大河ドラマを鑑賞できてよかったなという印象もあり、アニメはと言えば「天気の子」に代表されるように、興行成績はともかくとして劇場アニメ作品が盛況な年でしたね。反面、その皺寄せがTVアニメに降りかかったようにも感じられ、やや覇気に欠ける一年だったのではないかと思います。TV放映のフォーマットに限界が見えてきているのもさることながら、ストリーミング配信フォーマットが今度新たな道を切り開いていくか、など分水嶺に来ている印象はひしひしとあります。生活スタイルの変化に伴って、視聴状況も変わっていくことでしょうし、今後どうなっていくか注目していくと面白いかもしれません。
20年代、今後の自分自身のアニメ視聴がどうなっていくかはわかりませんが何かしら記録に残せていければいいかなとは思っています。この「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」企画においては、集計作業を一手に引き受けていらっしゃった新米小僧さんが今回10年目を機に企画を離れることとなりました。自分はなんだかんだ、初年度に参加しなかった以外は皆勤で参加していました。長く続けられたものだなとも思うし、同時に一年の取り纏めとして定期行事になっていたのも、新米小僧さんのさりげなくも確かな存在感があったからこそだと思います。今後企画がどうなっていくかはわかりませんし、自分も今後続けるかはまだ分かりませんが、とりあえず。


10年間の集計作業、お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。


20年代も当ブログは続く限り、ユルく活動していきますのでよろしくお願いします。
スタァライト関連も頑張りたいのでまずはそこからこなしていきます。お待たせして、申し訳ないですが気長にお待ちください。
以上、2019年最後の更新でした。
それではまた来年もよろしくお願いします。