「少女☆歌劇レヴュースタァライト」武器名解説

今回は手短な関連記事です。
今年の2/24〜3/11の期間、秋葉原のアキバCOギャラリーでバンドリ!」&「レヴュースタァライト」STOREという企画ショップが開催していました。

「バンドリ!」&「レヴュースタァライト」STORE|ブシロード公式サイト

筆者はスケジュールの都合で赴くことはできなかったのですが、この企画ショップでは関連商品やキャストの一日店長企画、パネル展示などがあったようです。特に「少女☆歌劇レヴュースタァライト」においては、実際に舞台で使用された衣装、小道具、武器の展示などもあったらしく、行っておけばよかったとも少し感じています。

大好きな『レヴュースタァライト』の衣装展に行ってみた。 - きりんログ

↑こちらのリンクは実際行かれた方のレポート記事です。このレポートの中で舞台少女たちの使う武器の写真とその武器名が紹介されています。今回はその武器の名前について、少し見ていきたいと思います。解説というか、メモみたいなところでしょうかね。なお写真等々は該当記事にて確認していただければと思います。

以下が武器名。また各キャラの使用してる武器自体の名称も自分なりに調べてみました。刀剣が多いので種類がこれで正しいのかは定かではないのでご了承ください。さっと調べてみた感じ、間違ってはいないと思いますが。


華恋Possibility of Pubertyブロードソード(一般的にイメージされる洋刀)
ひかりCaliculus Brightスティレット(止めを刺すための剣で「慈悲」の異名)
真矢Odette the Marvericksレイピア(主に決闘用の剣)
クロディーヌEtincelle de Fierteバスタードソード(バスタードに「雑種」「私生児」の意)
ばなな輪(めぐり)&舞(まい)日本刀(大太刀<輪>&小太刀<舞>)二刀流
純那翡翠弓矢(洋弓)
まひるLove Judgmentメイス棍棒。中世ヨーロッパでは聖職者が使った武器。あと重い
双葉Detarminaterハルバード(槍斧。用途が広く、使いこなすには器用さと判断力が必要
香子水仙薙刀(江戸時代には嫁入り道具の一つとして重用された)


とまあ、こんな感じです。調べてみると、武器名以上に武器の種類とその意味や用途にもキャラクターの個性が重ねられているように見えますね。特にクロディーヌの使うバスタードソードや双葉のハルバード、あるいはばななが日本刀の二刀流であるとことなどは、今後の物語展開を考えるとこれらのニュアンスが直接出てくることないでしょうけども、関わってきそうな雰囲気もあります。ばなななんかは、公式ページの紹介にもあるように「舞台少女」としてだけではなく、脚本・演出の才もあるというところでの二刀流なんだなと思うと、色々考えさせられるものがありますね。あと意味深なのはひかりの武器でしょうか。彼女だけ武器そのものの用途があまりに明確なのと、その異名を見てしまうと天を仰ぎたくなります…。
あと各キャラの使用武器の金属部分の質量と比率もおそらくはおのおの才覚の大きさにも比例してるんじゃないのかなと思われます。それを考えてしまうと、純那がとてもいたたまれなくなったり。矢じりにしか金属がなくて、それを補うための技術としての「弓矢」なんだろうなあとかも考えてしまうとやはり。
などなど、これだけでも思うところは色々出てきたりもします。
そして、ここに武器に名付けられた名前の意味を考えるとさらに連想が深まっていくわけなのですが、以下が各武器に名付けられた意味ですね。


華恋思春期の可能性
ひかりつぼみの輝き
真矢孤独のオデット
クロディーヌ誇りの火花
ばなな輪舞(ロンド)→同じ旋律を何度も繰り返す楽曲形式。
純那翡翠→忍耐、調和、飛躍の意を持つ
まひる愛の審判
双葉決定者、あるいは支配者、または規定者
香子水仙=ナルシス→『自己愛』『うぬぼれ』の花言葉


どうですか。もう色々と意味深過ぎてマズいです。
華恋だけが「若さゆえの可能性」を手に掴んでいることもさることながら、もう武器名がド直球過ぎて、作品構造にも関わっているんじゃないかと思わせられるばななの武器とか。思うところ、考えさせられることがたくさんあります。
香子辺りなんかは舞台版を見ていると物凄くドンピシャかつ非常に定番の意味を背負った武器なわけですが、この辺りがアニメ版でどう描かれるのかとても見ものですね。ナルキッソス=ナルシストの気質を持っているキャラクターなので、そこからの成長が描かれるはずでしょうし。純那にいたっては、努力の先に待つ飛躍がありそうというだけでも、報われた感じがします。クロディーヌの武器においてもまさしく「名は体を現す」という言葉そのものでしょう。
この中で一番、意味がわからなかったのは真矢の「Odette the Marvericks」Odetteは分かり易い。チャイコフスキーバレエ音楽白鳥の湖」に出てくる、魔女に悪い魔法で白鳥へと変えられてしまうオデット姫。Marvericksはこのスペルだと該当する単語が出てこなくて、Maverickでようやく「孤独を愛する者」とか「型破りな」とか「異端の」という意味が出てきます。真矢が「孤高のトップ」という意味ではぴったりな感じもしますが、間違っていたらすみません。あと「型破り」とか「異端」の意味も掛かっているのなら、今後物語にも作用してきそうな予感もありますね。
あとひかり。Twitterで一回つぶやいたときに「光り輝くつぼみ」としちゃいましたが、作品が「情熱ときらめきを巡る物語」だという事と舞台版でのひかりには「きらめきがない」という指摘を汲むと、「光り輝くつぼみ」というよりは「つぼみ(程度しかない)輝き」とした方が正しいのではないかと。その意味からすれば、彼女の持つ武器が「短剣」であることも説明がつきそうですよね。


※2020/06/19追記
今更な感じではありますが、ひかりの武器はTVアニメ8話以降、彼女のキラめきが再生産されて、その形状が変わったことで武器の名前も変化してるんですよね。スタリラでも簡単に確認できますが、触れておかないのもあれなので追記で書いておきたいと思います。ちなみに以下のように変わっています。

ひかりCaliculus Bright(つぼみの輝き)Blossom Bright(華の輝き)

ひかりの武器名が変化した理由はまあ色々とありますが、端的には華恋との約束が一番大きいでしょう。TVで描かれた「執着の物語」としてひかりは華恋との約束に執着してしまった結果、華恋への想いをキラめきとして再生産して生み出したものでもある、ということなんだろうと思います。と、まあこれは各話感想でも書いたネタではありますが、ひかりは華恋がいたからこそキラめきの再生産ができたという証が武器名の変化にも表れているのでは、という感じですね。


とまあ、以上。軽い解説でした。
多分、ここで説明したことは特に物語の上で語られることはあまりないかと思いますが、一度は公に出ている情報ではありますのでちょっと検証してみた所です。やってみてわかったことは、各キャラに見合った武器があてがわれていると言うことでしょうか。この辺りの予備知識を頭に入れておくと、作品の理解がすこし深まりそうな気がします。自分としてもメモ程度に記録しておきたいと思い、書いた次第です。何かの参考になれば幸いです。

というわけで、番外記事でした。ではまた。