音楽鑑賞履歴(2015年5月)

月一恒例の音楽鑑賞履歴です。
音楽メーターの感想を記事にしてまとめてます。
春らしく、明るくポップなものを多く聞いた月でしたかね。
後半は久々に聞いたサントラとか。
だいぶ暖かくなってきましたので、自然とそういうチョイスになったのかもしれません。
では、以下は感想です。

5月の音楽メーター
聴いた音楽の枚数:22枚
聴いた時間:793分

Look Into the FutureLook Into the Future
・76年発表2nd。Drのエインズレー・ダンバーのプレイが鈍く光輝く一枚。全体に砂埃漂う、垢抜けないジャズロック的な演奏。後の彼らがヒットフォーマットに基づいた楽曲を量産する姿とは正反対にミュージシャンシップを追及する姿が窺える。商業性に重きを置かなかった為、売り上げはいまいち。
だけど楽曲センスの勘の良さはこの時点から芽吹いてて、その後一歩足りない感じが商業的失敗に繋がってる感じはする。演奏面ではメンバーが自由闊達にプレイしており、聴き所はそここにある。ビートルズカバーの2など、演奏アレンジ面はさすがといった所。若干の古臭さはあるものの、十分聞ける佳作。
聴いた日:05月02日 アーティスト:JOURNEY
NextNext
・77年発表3rd。60年代末期から続いたカウンターカルチャーとしてのロックの残滓的味わいな一枚。洗練しきれない可能性のマグマが煮え滾っている。時代はディスコブーム突入前夜。悪いとは言わないがインタープレイ重視のサイケデリックかつスペーシーな趣は時流からまったく外れていたと思う。
そのコズミックでブルージー、かつ土臭さの残る演奏は瞑想的で味わい深いが派手さはまったくない。非常にシブい一枚。レベルは高いけど、大衆性に迎合しなかった分、内容もかなり地味。華がないという状態だと思う。楽曲はともかく、演奏は聴き応えがあり、楽しめるレベル。が、聞き返す頻度は低い
聴いた日:05月02日 アーティスト:JOURNEY
Can't Buy a ThrillCan't Buy a Thrill
・72年発表1st。完璧主義なスタジオワーカーの姿はまだなく、バンドスタイルで製作された処女作。アーシーさとスタイリッシュさが入り混じっているが既に洗練されたサウンドを聞かせてくれる。この盤に限って言えば、Voが三人体制(フェイゲンとデヴィット・パーマー、drのジム・ホッダー)
フェイゲンが歌う事を嫌がったことが原因だったが、今となっては瑣末な問題に見える。というよりは72年という時代の中で感情に左右されない、理路整然とした楽曲の練り方が後の片鱗を垣間見せており、興味深い。激しい感情の発露だけがロックではないとクールな眼差しで物語る、蕾みの一枚。
聴いた日:05月03日 アーティスト:Steely Dan
アイ・ガット・リズムアイ・ガット・リズム
56年録音盤。気心知れたメンバーとともに演奏されたピアノトリオ。選曲はスタンダード中心だがナチュラルにスウィングするプレイは非常に流麗。アップもミッドもスローも自然と揺れる様がグッドタイムな空間を演出する。その穏やかな雰囲気に酔いしれ、いつの間にか時間が過ぎ去る心地よさがある一枚
聴いた日:05月03日 アーティスト:テディ・ウィルソン・アンド・ヒズ・ピアノ
X∞MULTIPLIES マルティプライズX∞MULTIPLIES マルティプライズ
・80年発表US編集盤。USではレコード会社の倒産により未発売の2ndと増殖収録の楽曲をコンパイルした一枚。怪我の功名か、ディスコグラフの中でもっともNW色の強い作品となった。極彩色の浮世絵の如くカラフルなエキゾチックさと、前のめるほど性急なビートに支配された極東発NWという趣。
聴いた日:05月03日 アーティスト:イエロー・マジック・オーケストラ,YMO
.jp.jp
・07年発表1st。和クラブジャズユニット。モードジャズをクラブ仕様にした静かに熱の篭った演奏が聴ける。面白いところではフリューゲルホルン奏者がメンバーにいる所か。鳴り物のメインもトロンボーンとフルートなので長い調子のメロディが和風っぽさを助長している印象を持つ。
黒人の奏でるジャズとは別の意味で「黒い」演奏が特徴的。シックで滑らかな質感のサウンドは濃淡がくっきりしていて、日本画の墨絵のようなグラデーションのある「黒さ」。そういう点で非常に日本人の奏でるジャズという趣を強く感じる一枚です。派手さはないけどジャズの醍醐味を味わえる好盤
聴いた日:05月07日 アーティスト:jaz’presso
DookieDookie
・94年発表1st。メジャーデビュー作。カリフォルニア出身らしく陽気でカラッとしたUSポップパンク。パンク特有の鬱屈した感情はこの作品の楽曲から窺えず、とにかくヤンチャで無鉄砲かつ能天気に暴れ回っている印象。騒々しい演奏から感じられる楽しげな雰囲気は青臭くも清々しくあるなと。
演奏は既に堂に入っていて、余裕すら感じられる。ストリート感とハイスクール、パーティー感覚が強くあるのはメンバーが良くも悪くも発表当時若かったって言うのは大きいんだろうなあ。収録時間が40分足らずで一気に駆け抜けているのも、そういう印象を強めていそう。意外とボトムラインが楽しい一枚
聴いた日:05月07日 アーティスト:Green Day
SandinistaSandinista
・80年発表4th。当時LP三枚組(価格は一枚分)、現在もCD二枚組の大作。アルバムデビューから僅か3年で内容も演奏も恐ろしく複雑化した作品だろう。多様なジャンルを縦横無尽に演奏し尽くしており、以降のUK音楽シーンを内包しているといっても過言ではないくらい、密度が高い。濃すぎる。
内容を見ていくと、全体にリズム面に重点を置いた楽曲群ではないかと思う。どんなジャンルを演奏しても英国的なクセが残り、独自の物へと変換される辺りにUKロックの深淵を垣間見るのだがやはりロックで収まりきれていないのだ。ロックという「縛り」が急速に保守化しているというべきか。
その瞬間、ロックはデュラハン(首のない妖精)になったのだ。このアルバムは失った首を捜し求めて、入れ替わり立ち代わり首を挿げ替えているが、もはや元には戻らない事を暗に証明してしまった最初の記録だと思う。ワールドミュージックやダンスビートの導入、リミックスワーク、全てが詰まっている。
だが、ここで試されている事は全て「延命治療」に過ぎず、解決策はない。バンドは袋小路(未来)に行き着き、燃え尽きたのだ。そういう点では可能性の原石に満ちたオルタナティヴ/ミクスチャーの開祖的作品。余談だが、実はメンバー全員がリードVoを執っているのは意外と知られてないのでは?
聴いた日:05月08日 アーティスト:The Clash
スタッフ!!スタッフ!!
・76年発表1st。名うてのセッションミュージシャン集団が送り出した一枚。テクニック偏重な内容ではなく、歌心あふれるグルーヴ感の強い演奏が味わい深い。フュージョンバンドなのも相俟ってブラックコンテポラリーな趣も強く、非常にタイトでファンキーなプレイが聞ける。天気の良い日に聞きたい
アドリヴが光るというよりは阿吽の呼吸でジャムってる印象。むしろこのレベルのテクニックの持ち主たちがやるとここまで心地の良い物かと驚く。派手さばかりを追うのではない音楽が存在するのがよく分かる作品。聞けば聞くほど、年を重ねれば重ねるほど味が染みる演奏です。無駄が一切ないのが美しい。
聴いた日:05月10日 アーティスト:スタッフ
モア・スタッフモア・スタッフ
・77年発表2nd。ヴァン・マッコイ他との共同プロデュース作。前作の魅力はそのままに音に色気と艶が増し、サウンドに磨きがかかった印象を受ける。熟成されたサウンドは芳醇なグルーヴを香り立たせる。前作ではあまり使用されなかったエレピの音が非常にエレガントに響き、違った味わい深さだ。
オーガニックな朴訥さが抜けて、アーバンな趣とともにスタイリッシュさが出ていると思う。その辺りの音の洗練さ加減の調整は一流のスタジオミュージシャンならではといった感じ。このバンドの良さをより美しく輝かせることが出来るのも彼らの腕前と音楽や演奏の敬愛ゆえか。S.ワンダー作の7も良演奏
聴いた日:05月11日 アーティスト:スタッフ
レイ・ブライアント・トリオレイ・ブライアント・トリオ
56年録音盤。初リーダー作。選曲はスタンダードメインだが、オリジナルにして代表曲でもある1の初演が収録されている。この曲にはこのプレイという的確極まりない、かつ塩梅の利いたタッチがベテランさながら。この時点で24歳という若さだから凄まじい。アップな曲も良いがスローな曲が味わい深い
トリオだが、ドラムのみ三名+αが入れ替わり立ち代わり。2、4、8、9がケニー・クラーク。5、6、11が"パパ"ジョー・ジョーンズ、1、7はジョー・ジョーンズにパーカッションのキャンディド、残りの3、10、12がオシィ・ジョンソン。特にジョー・ジョーンズの繊細なタッチに目を見張る
聴いた日:05月13日 アーティスト:レイ・ブライアント
Works: 2011 RemastersWorks: 2011 Remasters
・84年発表11th。前作の反動か、保守的な一枚なのだがセルフパロディをやっているような錯覚に陥る作品。それでも腐ってもクイーンでヒット曲もちゃんと出しているのは流石といった所だが「作品集」とタイトルが付いてしまう辺り、彼らならではの新鮮味は薄い。これまでの再生産というか。
バンドとして前進してきた、これまでの姿から初めて「停滞」を露わにしてしまった印象が強い。この時期にメンバー仲の不和もあったらしく、もちろん人気グループとしての矜持は保っているのだが、それにしても迷いながら一進一退する姿はらしかぬ物を聞いている感覚。悪くはないが印象にも残り辛い一枚
そういう散漫さがこのアルバムの印象を薄くしてしまっているのだが、気を吐いているのがロジャーか。1や5などのテクノポップ路線は唯一の目新しさだろう。アルバム全体のエレクトロニクスのアプローチの仕方がバグルズっぽくもある。シンセで透明感を求めるのは英国の特徴なのだろうか?
聴いた日:05月13日 アーティスト:Queen
ワン・ナイト・イン・バードランドワン・ナイト・イン・バードランド
50年録音で78年発売の2枚組ライヴ盤。フロントのパーカーをはじめ、ナヴァロ、ブレイキー、バドといった錚々たる面子による一夜の演奏。ラジオ音源ソースなので相応の音質だが、火花散るプレイはまさに闘いそのもの。それぞれがリーダー作を努めてもおかしくない人々が一堂に会すとこうなるのか。
船頭多くして船山登るといった事になってないのはこの録音がライヴ音源だからか。ナヴァロとバドは仲が悪かったらしいがそんなことを微塵を感じさせないアンサンブル、というより全員で暴走&暴走してるので自然とバランスが取れているという曲芸レベルの所業をしれっと行っているのは凄まじい。
ちなみにD2-5と6のみ、別メンバー構成。こちらはVoも入って終始リラックスした穏やかなプレイ。それ以外の演奏が非常に高密度なテンションの激しい演奏なのでクールダウンしてる印象が際立つ。音質は悪いけど、歴史的な演奏だとは思う。ナヴァロはこの数ヶ月先に帰らぬ人になるという点でも貴重
聴いた日:05月20日 アーティスト:チャーリー・パーカー
無罪モラトリアム無罪モラトリアム
・99年発表1st。名刺代わりの一発にしてリリースから15年以上経った現在も彼女の最高到達点の一枚。日本のロックの潮流を変えたアルバムの一つだろうと思う。デビュー前に書き溜められていた珠玉の楽曲だけしかない上に収録構成が非常にスマートで聞きやすい。歪だがド直球で隙のない作品。
1〜4の流れは今聞いても完璧だと思う一方、それを下支えするのは彼女と長期間パートナーを組む事になる亀田誠治と河村智康のリズム隊の功績が多大なように思う。この盤の全体的なひりつくノイジーかつトラッシーな質感を出せたのはこの二人だからこそ出せたのだろうと信じて疑わない。
もちろん椎名林檎の楽曲があってこそなのだが。そういうサウンドメイキングと彼女のメロディと言葉が見事合致したのもさることながら、この質感を日本人が出せるという事が当時、非常に新鮮だったように思う。アングラなイメージを維持しながら、メジャーの壁をぶち破った。そこが革新的だったのだ。
聴いた日:05月23日 アーティスト:椎名林檎
ベスト・オブ・クリストファー・クロス(ウルトラ・ベスト 1200)ベスト・オブ・クリストファー・クロス(ウルトラ・ベスト 1200)
・93年発表のベスト盤。80年代を流星の如く駆け抜けたAOR歌手のワーナー在籍期を纏めたアルバム。若草繁る草原の香りを感じさせる爽やかなハイトーンヴォイスが美しい。メロウだが乾いた質感のメロディが結構好み。このサバサバした雰囲気が一線を画してるのではないかと思う。
選曲は1st〜4thまで。やはりグラミーを獲った1st、続く2ndの曲が目を引くが一番収録が多いのは3rdだったりする。とはいえ、全体にR&B起因の黒さはまったく感じられず、シティポップスというよりは郊外都市の穏やかさと心地よさを感じる一枚。柔らかな雰囲気がちょうどいい湯加減です
聴いた日:05月24日 アーティスト:クリストファー・クロス
スピッツスピッツ
・91年発表1st。サウンド的にはかとなくビートパンク(ザ・ブルーハーツ)とマージービート的趣が混ざり合った印象の強い作品。もっと言えばビートパンク感覚で演奏されるフォークロックか。この頃から草野マサムネの綴る歌詞の独特さは滲み出ている。かとなく童謡的な滑稽さと毒があって興味深い
同時期に活躍していた、たまやブルーハーツにも感じられる童謡的な歌唱スタイル(歌詞内容はそれぞれ特色が違うが)は面白いけど、スピッツが一番好き。広々として公園や歩行者天国で演奏されていそうな牧歌的な趣と当時の歌謡ロックっぽさのギャップさが楽しくもあり、まだ未分化な面がある一枚。
聴いた日:05月25日 アーティスト:スピッツ
名前をつけてやる名前をつけてやる
・91年発表2nd。前作から8ヵ月後という早いドロップであるが、前作の朴訥さが抜け、サウンドがよりゴージャスになった。全体的にUKロックとサイケ感の強い音で当時の流行をきちんと咀嚼している。とにもかくにも急成長な一枚。The Smithっぽいのはギターソロが余りないせいか。
アルペジオを重ねていく感じや、ギターの重ね方、その瑞々しさといい、UK音楽シーンにおける黄金比なポップソングのマナーを上手く捉えている感じがあるし、そこに日本的な歌謡曲っぽさが乗っかっているけど雑味になっていないところがこのバンドの特質なのかもしれない。アルバムとしても出来が良い
聴いた日:05月25日 アーティスト:スピッツ
The Best of L’Arc~en~Ciel 1998-2000 (通常盤)The Best of L’Arc~en~Ciel 1998-2000 (通常盤)
・01年発表ベスト盤。タイトルの通り98〜00年までのA面シングル集。彼らが流行ってた頃ちょうど思春期真っ只中だったこともあり、懐かしさがどうしても伴ってしまう。楽曲自体はオルタナの畸形種とでもいうべきか、日本出身のバンドとしての味付けというか組み合わせがされているように思う。
メタリックな質感でパンキッシュな楽曲やってたり、ゴスな雰囲気でグランジ風味デジロックやったり、ノーボーダーなソングライティングとバンドの代名詞的存在でもあるTETSUYAのメロディックにランニングするベースが重なり、それがポップに響いてヒットするなんて、凄い事してたんだなと思う。
ただまあ、ほぼシングルスなのでアルバムとしてのメリハリはあまりないように思う。個人的には前半のインパクトが強すぎる。楽曲はどれも水準以上で聞き応え満点。ラルク以外にしか出せないサウンドとグルーヴがここにあるので、まず彼らを知りたいという人にはやはり入門編としてお勧めできる一枚かと
聴いた日:05月27日 アーティスト:L’Arc~en~Ciel
「フラッシュダンス」オリジナル・サウンドトラック「フラッシュダンス」オリジナル・サウンドトラック
・83年発表OST。同名映画で使用されたポップソング集。映画の新しいフォーマットとして、ポップミュージックを導入して、サントラが大ヒットするという図式が多かった。コレもその内の一枚。83年という時代らしく、エレポップ色の強い内容。全体には統一感はあって、聞きやすい。
全米No.1ヒットになった1と10だが、華やかな1と比べると10のウェットな曲調はUKのそれとも趣が少し違い、面白い。ちなみにマイケル・センベロはスティーヴィー・ワンダーなどの元でセッションギタリストをやってた人物。名盤「Key Of Life」にもきっちり参加してます。
聴いた日:05月28日 アーティスト:サントラ,マイケル・センベロ,アイリーン・キャラ,シャンディ,ヘレン・セント・ジョン,カレン・カモン,ジョー・エスポジト,ローラ・ブラニガン,ドナ・サマー,サイクルV,キム・カーンズ
ロッキー(1)ロッキー(1)
・76年発表OST。スタローンの代表作にしてサントラとしても名盤な一枚。映画スコアとしても優秀だが、当時のロック・ポップス、R&Bを取り込んだ内容になっており、聞き応えは十分。1もそうだが、3などの起伏があり、高揚するメロディがこの上なく素晴らしい。全体にベースラインが非常に良い
1と3のバリエーションが多いが、それ以外もニューソウルの影響が大きい楽曲もちらほらとあり、今聞くと結構黒さのあるサウンドが基調になっているなと感じられて、興味深い。唯一のボーカル曲8も1のバリエーションだが男女のデュエットとなっていて、絡み方が絶妙なソウルチューン。一聴の価値あり
聴いた日:05月28日 アーティスト:サントラ
オリジナル・サウンドトラック サタデー・ナイト・フィーバーオリジナル・サウンドトラック サタデー・ナイト・フィーバー
・77年発表OST。空前のディスコブームを巻き起こした同名映画の大ヒットサントラ。これ以前にもディスコは流行になっているが世界中でブームになったきっかけがコレ。収録曲の内、7曲が全米1位(6,12,13はこのアルバム収録以前に記録している)。アルバム自体も半年間、1位に居座った程
コレを聞く限り、黒っぽいフィーリングを白人が改めて楽しんだという面もあるし、なんでもディスコビートにまとめれば踊れてしまうっていうのも一面としてあるがディスコソングのフォーマット自体が当時のポップソングの究極形態だったのだろうなあと思うことしきりだ。人種問わず楽しめるものとして。
ハイブリットポップスとして、あるいは全方位ポップスとしての完成度が極めて高いため、それら楽曲を揃えたこのサントラが売れないはずはなく、MJの「スリラー」がこの世に出るまで史上最高の売り上げを記録したレコードとして燦然と輝いていたのはその質の高さ以外なにものでもない。
映画のサントラという以上にディスコブームの大きなウネリを上手くパッケージングしたという面でも記憶されるべき名盤だと思う。余談だけど、4と7は同じ曲で別のアーティストがそれぞれ歌ってるが個人的には7の方が好きだ。ベースラインのアレンジが楽しくて、いつまでも聞いていたい。
聴いた日:05月28日 アーティスト:サントラ
ハート・オブ・ロックン・ロール ザ・ベスト・オブ・ヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニュースハート・オブ・ロックン・ロール ザ・ベスト・オブ・ヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニュース
・92年発表日本独自ベスト盤。80年代のアメリカンポップスの代表的バンドの一つ。映画「バック・トゥ・フューチャー」に使われた大ヒット曲1が目に付くが、彼らの魅力はそのシンプルかつタイトな演奏にあると思う。アメリカのバンドにしては汗臭くなく素っ気無いほどにカラッとした味わいは珍しい
デビュー前にはエルヴィス・コステロの1stでバックを務めていたくらいだから地力は十分ある。彼らの特徴を端的に説明すれば、非常にスポーティーに爽やか。だからバンドライクな演奏は味わい深いのだけど、装飾音が増えるとイマイチでその辺りは時代に迎合しすぎたなという印象を改めて感じるなど。
聴いた日:05月31日 アーティスト:ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース,ヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニュース

わたしの音楽メーター
音楽メーター