STARDRIVER 輝きのタクト考察〜童話のモチーフを探して。王さまは王子様と出会った

2011年、明けましておめでとうございます。
と、同時にご無沙汰しております。

約五ヶ月ぶりにブログの更新。
いやあ、Twitterで色々アニメの感想を呟いててすっかり放置してしまった。
申し訳ないです。

Angel Beats!の総括を書く予定も予定のまま。
いずれ書くつもりではありますので気長にお待ちいただければ。

さて、Twitterを見ていただいてる方にはお分かりかと思いますが、毎週アニメ感想を呟いております。
今は「STARDRIVER 輝きのタクト」(以下スタドラで統一)をマラソン中。
でま、今回の記事はそのスタドラについてです。

スタドラにまつわるモチーフというか元ネタ語りをしていきたいと思います。
16話まで見てきて、コレはこういうことなんじゃないか?と個人的に推察したことを話していきますので、
必ずしも、コレが正しい情報であるということではないので悪しからず。

では、例によってネタバレ全開なので、それでもご覧になる方は「続きを読む」をクリックお願いします




《タクト=星の王子さま

 まず始めに。
 公式サイトのリンクを上げておきます。というか今回は、引用画像を使用しません。
 今回の記事はスタドラの話構造とか、キャラのモチーフとかが中心となるので公式のキャラ紹介などを参照しつつご覧いただければと思います。
 それじゃ足りないという方はウィキペディアのスタドラの項も合わせてご参照するといいかもしれません。


 STAR DRIVER 輝きのタクト


 さて、スタドラおよび主人公のタクトのモチーフがサン・テグジュペリの「星の王子さま」である事はスタッフが明かしています。
 同じく綺羅星十字団の部隊名も星の王子さまの登場人物からの引用であるということはファンの間で言われていますね。
 ちなみに、


 第一隊 エンペラー=王さま
 第二隊 バニシングエージ=自惚れ屋
 第三隊 ブーゲンビリア=呑み助
 第四隊 おとな銀行=実業家
 第五隊 フィラメント=点燈夫
 第六隊 科学ギルド=地理学者


 ということのようです。
 ここまでは多分調べれば、すぐに出てくることかと思います。
 語りたいのはここから先です。
 結論を先に述べてしまえば


 スタドラという物語構造はさまざまな童話を題材とした物語の結晶体である


 と考えています。
 着想としては「星の王子さま」を使ってるんだから、他も使っているんだろうなあと想像を張り巡らせていったら、色々繋がってきた感じ。
 あくまで自分の中では、ですが。
 これから説明して、読んでいただいてる方々に「なるほど!」と思っていただくのが本記事の狙いでもあります(笑)
 それは次の項から順次語っていきましょう。


《まずは縦軸と横軸》


 さて、スタドラは大まかに分けて話の軸が二つあります。


 一つは南十字学園を中心に語られるキャラのドラマパート
 もう一つは綺羅星十字団の陰謀を中心にしたロボットパート


 この二つは完全に分離して推移してるわけではなくてドラマパートを下敷きにしてロボットパートが動いています。
 コインの表と裏のようにお互いに呼応しあいながら、物語に作用していっている。
 この二つを縦軸と横軸としましょう。
 ドラマパートが横軸、ロボットパートが縦軸です。
 この横軸の話、特に南十字島の封印を守る四方の巫女にまつわるエピソードにおいて童話のストーリーラインが裏に潜んでいるのではないかと思うわけで。
 縦軸はまた違った印象なので、後ほど。

 スタドラのシリーズ構成は2クール全25話構成で8話区切り。
 16話終了時点では気多の巫女と日死の巫女の封印が解かれいます。
 では、二人の巫女のストーリーがなんの童話をモチーフにしているか明らかにしていこうと思います。
 コレも先に提示していきましょう。


 気多の巫女(サカナちゃん)=人魚姫
 日死の巫女(ヨウ・ミズノ)=ピノキオ


 なのではないかと。
 ワコを含む残り二人の巫女が何をモチーフにしているかは一番最後、今後の展開を予想する際に語ろうと思いますのでお楽しみに。
 では、現段階で封印を説かれた二人の巫女について、まずは語っていきたいと思います。


《サカナちゃん=人魚姫》


 1〜8話という序盤に展開されていた気多の巫女編。
 気多の巫女であるサカナちゃんは展開されたストーリーには直接関わってきてはいませんでした。
 が。
 途中退場となった彼女にもちゃんとエピソードが組まれていたんじゃないかなという気がします。
 展開上、表には出てこなかっただけで。


ライスのアニメ感想:#35 STARDRIVER 輝きのタクト(8) - Togetter


 手前味噌ですが気多の巫女編ラストの感想を。
 この中のサカナちゃんの記述を参照していただければと思います。
 さらに童話「人魚姫」にあらすじも挙げておきましょう。

人魚の王の6人の娘たちの内、末の姫は15歳の誕生日に昇っていった海の上で、船の上にいる美しい人間の王子を目にする。嵐に遭い難破した船から溺死寸前の王子を救い出した人魚姫は、王子に恋をする。
人魚姫は海の魔女の家を訪れ、声と引き換えに尻尾を人間の足に変える飲み薬を貰う。その時に、「もし王子が他の娘と結婚するような事になれば、姫は海の泡となって消えてしまう」と警告を受ける。更に人間の足だと歩く度にナイフで抉られるような痛みを感じる事になるとも・・・。王子と一緒に御殿で暮らせるようになった人魚姫であったが、声を失った人魚姫は王子を救った出来事を話す事が出来ず、王子は人魚姫が命の恩人である事に気付かない。
そのうちに事実は捻じ曲がり、王子は偶然浜を通りかかった娘が命の恩人と勘違いしてしまう。
やがて王子と娘との結婚が決まる。悲嘆に暮れる人魚姫の前に現れた姫の姉たちが、髪と引き換えに海の魔女に貰った短剣を差し出し、王子の流した血で人魚の姿に戻れる事を教える。愛する王子を殺す事の出来ない人魚姫は死を選び、海に身を投げて泡に姿を変え、空気の精となって天国へ昇っていった。                                
  Wikipediaの「人魚姫」よりあらすじ抜粋


 はい、誰でも知っている人魚姫のあらすじですよね。おそらく皆さん絵本やなにかでかならず触れているはず。
 人魚姫とサカナちゃん。
 こうして人魚姫のあらすじを眺めているとなんとなく重なるところが見えなくもない。
 例えば


 人魚姫 − サカナちゃん
 王子様に恋(王子は気付かず) − ヘッドに恋(ヘッドもサカナちゃんのことは好き、だが最終的には拒絶)
 別の女性と婚約 − ヘッドは好きな女性をとっかえひっかえ
 声を失う − 巫女の封印を失う
 泡となって消える − 島を出て、巫女の役目を終える


 他にも
 人魚姫は人間の足を手に入れて声が出せなくなるけど、サカナちゃんは巫女の封印を解いた代償として、島から出る自由を奪われてる。
 8話でヘッドに解き放たれるまで、サカナちゃんは檻から出ようともしなかった。
 サカナちゃんも人魚姫も相手に対する好意はずっとあったけど、その想いが結局通じない、というのもやっぱり似てる気がしますよね。
 ただ人魚姫は悲劇の恋の話で終わってしまったけど、
 サカナちゃんはその恋に踏ん切りをつけて、自分の行く道を進みだす話になっている。


「人生と言う冒険は続く」
 

 このサカナちゃんの台詞でも分かるように、スタドラの基本的な流れとして「キャラが前(未来)を向いて進む」というのがあるから、
 過去の恋愛に執着せずに島を出て行った、と言う見方は出来るはず。
 さらに1話で巫女の封印が解かれているのにも拘らず、
 島を出ることなく自らの意志でヘッドの側にいたというのも人魚姫の受動的な態度と対照的であると思います。
 ここら辺は悲劇だった人魚姫の話をハッピーな方向へ変えようと、意識的に話を改変してるようにも見えますね。
 感想でも書きましたが、サカナちゃんの青春が終わって、彼女は大人への一歩を踏み出したんだと。
 だから泡になって消えなかったんじゃないかなあ。
 そう考えるとそれらしく見えてきます。
 それとこちらにも注目。


イカ刺しサムの物語 - STAR DRIVER 輝きのタクト @ ウィキ - アットウィキ


 サカナちゃんが檻の中でヘッドに語っていた「イカ刺しサム」のお話。
 この話が何を意味するのかはさておき、注目するのは浜辺でサムと少女が出会う所や船の原動力のために少女の赤い血を注ぐ所とか。
 おそらくですがここらへんも「人魚姫」を意識してないと出てきそうにないように思います。
 イカ刺しサムのお話自体は「サムが恋する少女を犠牲にしてまで出た銀河の大海に何の意味があったのか」という、
 誰かさんを想起する話になってますが、さて……?
 あ、あとサカナちゃんという名前からして「人魚」をイメージしてるんじゃないかというのも一点加えておきましょう。


《ヨウ姉妹=ピノキオ》


 続く9〜16話までの日死の巫女編は双子のヨウ姉妹を中心としたエピソード。
 サカナちゃんとは対照的に、こちらは彼女たちのお話が物語に積極的に関わってきています。
 ここではヨウ姉妹だけに絞って語っていきます。
 こちらも過去の感想を挙げておきましょう。


ライスのアニメ感想:#36 STARDRIVER 輝きのタクト(9) - Togetter
ライスのアニメ感想:#37 STARDRIVER 輝きのタクト(10) - Togetter←10話感想です
ライスのアニメ感想:#43 STARDRIVER 輝きのタクト(14) - Togetter
ライスのアニメ感想:#44 STARDRIVER 輝きのタクト(15) - Togetter
ライスのアニメ感想:#45 STARDRIVER 輝きのタクト(16) - Togetter


 ちょっと数が多いですが、これだけでもサカナちゃんの時と比べて、本筋の話に関わっていることがよく分かりますね。
 こちらもヨウ姉妹の記述だけ見ていっていただければオッケーです。
 さて、こちらはモチーフがピノキオであるとしたのですが、ピノキオ自体の物語とヨウ姉妹の物語はあまり関連性がないというか。
 一応あらすじを見ていただくとお分かりになると思いますのでこちらもちょっと引用してみましょう

意志を持って話をする丸太が、木の人形にされ、ピノッキオと名付けられた。ところがこのピノッキオは勉強と努力が嫌いで、すぐに美味しい話に騙される。青い髪の妖精や話をするコオロギなどの忠告にも耳を貸さず、幾度となく焼かれそうになったり、殺されそうになったり(現に一回死ぬが、生き返る)する。苦難を乗り越えて人間の少年へと変化するまでの逸話が書かれている。
Wikipediaピノッキオの冒険」よりあらすじ抜粋

時計職人のゼペットによって作られた人形ピノキオ。子供のいないゼペットはピノキオが自分の子供だったらと、星に願いをかける。すると皆が寝静まった頃、ブルー・フェアリーが現れ、ピノキオに生命を授けると「正直で優しい性格になれば人間になれる」と言い残して去った。生命を授かったピノキオを見て大喜びのゼペットは、翌日ピノキオを学校へ送り出すが……。
―Wikipeida「ピノキオ(1940年の映画)」よりストーリー抜粋


 上引用が原作、下引用がディズニー映画のあらすじです。
 ピノキオは、原作とディズニー映画ではかなり話が違う話になっているので注意が必要なのですが、
 ここでは一般的に有名なディズニー映画の方を優先しましょう。
 とはいえ、物語の流れはあまり関係がないのは先ほども言ったとおりです。
 ではピノキオとヨウ姉妹の関連性はどこにあるかというとそれは話ではなく、キャラクターにあるんだと思います。
 分かりやすく表せば、こうなります。


 ゼペット爺さん=ミズノ(日死の巫女)
 ピノキオ=マリノ


 マリノはミズノのサイバディであり「作られた存在」であり、人間ではない。
 しかしミズノによって「双子の姉」と設定付けられたため「ヒトの心を持った人形」となっている。
 ヒトではないロボットや人形の心の存在やその是非については、小説映画など他ジャンルでもよく語られる題材ですが、
 彼女たちのエピソードを見た上で考えると、やっぱりピノキオが一番しっくり来そうに思います。
 思うにミズノが1期のEDでも2期のEDでもメガネをかけてたり、オーバーオールの胸元にメガネ付けているのは、
 彼女がゼペット爺さん(=マリノ(ピノキオ)を作った存在)であることを証拠付けてるんじゃないかなあと邪推してます。
 ディズニー映画のゼペット爺さんの姿を思い浮かべると、彼はメガネをかけていたはずですよね。
 さらに証拠ついでに挙げるとするならば、コレも挙げられるんじゃないのかなあと。


星に願いを / ピノキオ/ディズニー - 歌詞検索サービス 歌詞GET


 ピノキオの良心となるコオロギのジムニークリケットが劇中で歌う「星に願いを」。
 歌詞を載せてしまうと色々とアレなのでここではリンクだけに控えますが、歌詞の大意としては、


 「輝く星に心を込めて願えば、願いはいつか必ず叶うでしょう」


 ということになります。
 スタドラ的な解釈をすれば、星=星の王子さま=タクトと考えれば繋がってくるんじゃないのかなあと。
 彼女たちはどちらもタクトに初恋(願い)をしたわけですしね。
 結局、お互いタクトへの初恋は叶わなかったわけだけど、ミズノはマリノと一緒にいたいと願ったわけで。
 ここで初めてマリノは「作られた存在(幻)から人間(現実)になった」んではないかなと。
 それが16話のラストシーンに繋がったんじゃないのかなあと思います。
 日死の巫女編では魔法の呪文が出てきてましたけど、これも「信じ続ければ、いつか願いは本物になる」願いだったでしたよね。
 これも「星に願いを」の歌詞に沿っているんじゃないんでしょうか。
 と考えると、やっぱりピノキオなのではないのかなあと。
 いかがなものでしょうか?


《ちょっと一休み》


 ここまでサカナちゃん、ヨウ姉妹のモチーフを検証していきました。
 いかがだったでしょうか。
 同意してくれる人がいれば、ありがたいです。
 さて、ここから先は綺羅星十字団の構造について考えていきたいと思います。
 

綺羅星十字団=おとぎ話の国の人たち ゼロ時間=おとぎ話の世界?》


 さてお次は童話の常套句から始めることにしましょうか。

むかしむかし、とあるお城に王様とお姫様が住んでいました……


 これはどこからの引用ではないですよ。今、勝手に筆者が作ったものです。
 まあ、童話のお話の導入によく使われる手法ですよね。
 何の関係があるのか。
 これももったいぶらずに先に結論を。


綺羅星十字団=おとぎ話の中のお城に住む人々
ゼロ時間=(時間が進むことのない)物語世界


 ではないかと思います。
 これから説明する事について冒頭に挙げた綺羅星十字団の部隊名をもう一度挙げることにしましょう


 第一隊 エンペラー=王さま
 第二隊 バニシングエージ=自惚れ屋
 第三隊 ブーゲンビリア=呑み助
 第四隊 おとな銀行=実業家
 第五隊 フィラメント=点燈夫
 第六隊 科学ギルド=地理学者


 これらの名の元ネタは先ほども言ったとおり「星の王子さま」ですが、ちょっと視点を変えてみましょうか。
 お気づきになるかもしれませんが第一隊がエンペラー=王様であることを筆頭に数字が増えるごとにピラミッド形式に下っているようにも見えます。
 つまり一種の階級社会になってるのがなんとなく見えると思います。
 現在、空席の第一隊を除くとして機能しているのは、第二隊以下の五部隊。
 さらに主にタクトと戦っているのは第二〜五隊まで。
 例外的に第六隊も一度戦ってますが、第六隊はゼロ時間の研究の方が主のようなのでそもそも戦闘部隊じゃない感じ。
 それはコスチュームデザインにも現れてて、


 第二隊 バニシングエージ=スペード
 第三隊 ブーゲンビリア=ハート
 第四隊 おとな銀行=ダイヤ
 第五隊 フィラメント=クローバー
 第六隊 科学ギルド=ジョーカー


 と、トランプのマークになっているのがよく分かりますよね。
 科学ギルドはコスチュームの意匠がジョーカーなので少なくともメインを張る部隊じゃないことが分かります。
 すると残る四部隊なんですが、ここにも注目。
 17話のタイトルは「バニシングエージ」となっています。
 これからも分かるとおり、今後彼らとの戦いが中心になっていくことが示唆されてますが、コレにもちゃんと理由があるように思います。
 先ほど階級社会であると説明しましたがコレの種明かしをしましょう。
 あくまでコレは筆者の予想なのですが、階級を残った四部隊に当てはめるとこんな感じです。


 第二隊 バニシングエージ=近衛兵or親衛隊(貴族)
 第三隊 ブーゲンビリア=後述します
 第四隊 おとな銀行=ジェントリ(もしくは商人、または客人の貴族)
 第五隊 フィラメント=衛兵隊


 と言う風になって、お城に勤務する、あるいは王に謁見する人々ということになるのではないでしょうか。
 第六隊に関しては城の外にある王立の研究組織みたいな立ち位置なんではないのかなあと。
 それで細かくみていくと綺羅星十字団員の役割も分かって来る気がします。
 ※ここから先はさらに筆者の憶測になっていきますが御了承ください。


 ホンダ・ジョージ(フィラメント)=門番
 ゴウダ・テツヤ(フィラメント)=騎兵
 シナダ・ベニオ(フィラメント)=衛兵隊長
 ダイ・タカシ(おとな銀行?)=衛兵(客人用)
 シモーヌアラゴン(おとな銀行)=客人の召使or秘書
 ワタナベ・カナコ=客人貴族or商人
 ヘッド(バニシングエージ)=親衛隊長or近衛隊長


 こういう役割だと考えると第一話でホンダ・ジョージと戦ったのは必然じゃないのかなあと。
 タクトを「星の王子さま」と考えると綺羅星十字団にとって見れば「交友関係のない他国の王子さま」で、そりゃあ何もなしに入ってきたら、止められるよなあと。
 で、もちろん綺羅星十字団の第一隊エンペラー、つまり王様というのはスガタというのが確定してるから、


 綺羅星十字団という城の国王=シンドウ・スガタ


 ということになって、


 王子さま(タクト)と王さま(スガタ)


 と言う構図になります。
 こうして見ると「スガタは本来、主人公の立場である」というスタッフの発言に重なることが分かりますね。
 さらに17話以降、戦う相手がバニシングエージに絞られそうな理由も、戦う相手のレベルアップした理由も、
 タクトが着実に王の近くまでやってきているから、と言うことなのではないでしょうか。
 そう考えると、


 スタドラそのものが童話性の高い物語


 ということになりますよね。ようやく本記事の頭の結論と繋がりました。
 つまり、タクトたちが戦う場所であるゼロ時間も間違いなく現実じゃなくて、物語の世界なのではないかと。
 ゼロ時間に入った時は現実世界は時が止まっているわけですし。
 綺羅星十字団の野望も「おとぎ話の住人たちが現実の世界に出たがっている」とするとより分かり易くなるんじゃないでしょうか。
 

《そして今後の展開は……?》


 最後の項です。あともう少しだけお付き合いいただければと思います。
 最後はさくっとまだ本編で明かされていないところの予想と立てようと思います。
 上の項で綺羅星十字団第三隊ブーゲンビリアの立場を後述すると書きましたが、これもここで。


 さて、残る四方の巫女は二人。
 ワコとニチ・ケイトことイブローニュ。
 彼女たちもおそらくはサカナちゃんやヨウ姉妹のように何かモチーフになっている物語があるはずです。
 ただ今後の展開がまだ見えないのでどうと言えることはまだないんですよね。
 (それを言ってしまうと本記事全体が筆者の勝手な推測でしかないのですが、それはともかく)
 今までの話の情報を拾い集めて、考えるに予想できる物語を立ててみます。


 ワコ=ふしぎの国のアリス
 ケイト=眠れぬ森の美女


 なのかなあと。
 ワコについては完全に予測でしかないので外れてたらすみません。
 ただですね、ワコ側から見ると敵である綺羅星十字団はトランプの意匠のコスチュームである事を鑑みると、
 やはりそうなんじゃないかなという気がします。
 で、アリスでトランプで言うとハートの女王ということになりますよね?
 それでハートのマークの部隊はさあ、どれだと言うことになると


 第三隊ブーゲンビリア


 ということになります。
 つまり


 イブローニュ(=ケイト)=ハートの女王


 ってことなんじゃないかなあと。
 そういえばケイトはワコとスガタと一緒にトーテムポールを作った一人と言うことが明らかな上に、
 四方の巫女であることは確定的だから恋愛関係の話があるんじゃないのかなあと。


 さらにケイトの方の眠れぬ森の美女も憶測でしかないのですが、こちらは第三隊の団員にオンディーヌという団員がいるんですよね

 ウンディーネ - Wikipedia


 上のリンクに載っているオンディーヌの呪いと言うのが「眠ると死に至る呪い」であるということと、
 四方の巫女を魔女と捉えて、魔女が四人いる童話って何かあるかなと思い返すと、
 ディズニー映画の「眠れぬ森の美女」は善き魔女が三人で悪い魔女が一人の構図だったなあと。
 というのが眠れぬ森の美女を推測した理由でもあるですが、いかんせん情報が少ないのでなんとも言えないところです。
 申し訳ない。


 しかし、この論法で考えていくと、


 今後の最重要人物であるヘッド=ピーターパン


 なんじゃないかとも思うわけです。


銀河美少年
・タクトの父親?
・なら、なんで歳を取っていないのか?

 
 こういう要素を孕んでいるからそこに思い当たる童話を探していくと自然とこうなりそうですよね。
 ピーターパンvs星の王子さまという構図になるのかならないのかと言った感じです。
 こちらも注目してみていきたい所。


 あとこのような童話のモチーフがたくさん出てると考えると、学園パートの演劇部が重要な位置に浮上してくると思うんですよ。
 そうするとですよ、もしかしたらなんですが


 演劇部部長のエンドウ・サリナはスタドラという演劇の演出家


 なんではないかと思えてくるんですよねえ。
 筆者の予想としては作品のクライマックスで部の新作である「神話前夜」がお披露目になるんじゃないかと推察してるんですがいかがなものでしょうか。
 これでいくと部長は作中最強キャラということにもなりますがはてさて。



 とまあ、16話まで見てきた所で今まで頭の中で考えてたことを整理してみましたが、
 いかがだったでしょうか。
 全て筆者の身勝手な憶測なので間違っていたら本当に申し訳ないです。
 が、こんな意見もあるんだよと暖かい目で見ていただけたらと思います。
 ここまで読んでいただいて、なるほどと思っていただけたら嬉しいです。
 そして読んでいただけたことに感謝いたします。

 
 スタドラも残り9話でいよいよ終わりが近づいてきています。
 1話1話じっくりかみ締めて楽しんでいきたいなあ。
 それではまた次回の記事で。