最近読んだ漫画。

さて今日は最近買った漫画のレビューなどを。
その中から個人的に面白かったなあというのをピックアップ。

ご覧になる方は「続きをクリック」で。


青空にとおく酒浸り 1 (リュウコミックス)

青空にとおく酒浸り 1 (リュウコミックス)

さて一発目はこちらです。
知ってる人は知ってる安永航一郎の放つ9年ぶりの単行本。
「火星人刑事」「頑丈人間スパルタカス」「巨乳ハンター」などの代表作で知られる作家さんですが、中身の方は相変わらずです。
月刊COMICリュウの創刊時から長らく連載されていましたがようやく単行本の刊行です。
しかも三ヶ月連続刊行。
単行本に出来るはずの量があるのにネタゆえなのか、なかなか単行本が出ない(実際、前作の「火星人刑事」は最終巻が出ておらず、それ以来の刊行)作家さんであったのでファンの人にとって見れば「何があったw」と勘繰るのも無理もないくらいの勢いですね。


で、内容は一言に尽きます

親父酷すぎw

当初、というか第一話時点でのこの漫画のタイトルは「MMリトルモーニング」でした。
しかし、二話目にしてそのタイトルが一変して、現在のタイトルになります。
それはなぜか。
全ては単行本の表紙になってる判崎小朝(←一応この漫画の主人公)の親父です。

実はこの親父、一話にはまったく影も形もありません。
登場は二話以降。
どっから切ってもダメ人間、欲望のままに動くまさに獣な親父。
当然、飲む・打つ・買う(ヤる?)は当たり前で本来だったら本筋っぽい美少女SF的要素が食われちゃってます(笑)
正直、非常識しすぎてなんか爽快感まで漂ってくるくらいの外道ですが、それこそ安永漫画の真骨頂。
個人的な安永作品の印象は「バカ漫画」なんですよねえ。
暴走に告ぐ暴走、ノンストップ・ザ・バカというか、とにかく勢い重視でネタも不謹慎なギリギリなネタばかり。
どんだけひどいかは本編をご覧いただければと思いますが、とにかくまともな人間が少ないのが特徴です。
しかもシャワーシーンが2ページありますがこちらも本格的にひどい(笑)
美少女、オヤジ、変態、バカ、百合、ホモが傍若無人に暴れまわる漫画、それが安永漫画です。
一番の驚きはなんといっても、今も昔も変わらずまったく芯のぶれない作者自身だといえますが(笑)
あとは完結まで単行本がちゃんと出てくることを願うばかりです。
万人にはお勧めいたしませんが、普通の漫画に飽きたという方は是非。
なお、読んだ後の責任は一切当局は関知いたしませんので悪しからず(笑)


続けてもう一本レビュー。


グリゴリ(1) (講談社コミックス)

グリゴリ(1) (講談社コミックス)

今度は昨年創刊された講談社別冊少年マガジンより。
馬良の「グリゴリ」です。
この名義では初の単行本となります。
以前は宇田学、UMAと名乗っており、それぞれミスターマガジンで「Dr.ハーレー」、週刊少年マガジンで「チェンジング・ナウ」と言う漫画を連載してた作家さんです。
チェンジング・ナウ 1 (少年マガジンコミックス)

チェンジング・ナウ 1 (少年マガジンコミックス)

「グリゴリ」は「チェンジング・ナウ」以来の新作になります。
さて、この二つの漫画、どちらも「ヒーロー」漫画です。
チェンジング・ナウ」は開始当時、同誌連載の「スクール・ランブル」や「魁!クロマティ高校」と同じ扱いのショートギャグ枠でした。
しかし回を重ねるごとに、ギャグ漫画としての体裁を保ちつつ、ヒーロー漫画として覚醒していきます。
そのためか、ギャグとの齟齬を起こしてしまって、結果打ち切りに。(全三巻)
当時、本作がヒーロー漫画として覚醒していく様子をリアルタイムで追っていましたが、その熱い展開は近年の漫画にはなかったものだと記憶しています。
さて名義を変えて開始した「グリゴリ」ですが、まさに「チェンジング・ナウ」のリベンジとも言うべき内容となっています。

あらすじ:かつて“天使”に助けられた過去を持つ女子高生・香夜寧々はある日、不思議な少年・暁(あき)に出逢う。暁に惹かれる寧々だが、暁と出掛けた先で体を武器化した謎の男と暁の「兄」たちとの壮絶な戦いに遭遇。寧々に男の武器がせまった刹那、暁が寧々をかばい男を撃退する。その後、「兄」たちの口から寧々に語られたのは暁の驚くべく正体と世界の悲しき運命だった!!

以上、講談社の作品紹介からの抜粋。


一巻は話の導入と言う形で、これから大きな物語が始まろうとしているところでちょうど終わっています。
これがまた、まさに「世界の危機」というのにふさわしい世界観なところがしびれますね。
より「ヒーロー漫画」に特化した作品作りになっているのが伺えます。
ネタバレは避けますが、この作品はラブコメな側面もありまして、それが今後のテーマに繋がりそうな感じではありますね。
そしてまた敵の攻撃描写がえぐいこと、結構一般人の死人が出てます。
それだけ強大な敵であると言うことの表れなのですけどね。
ありがちな設定ではあるのですが、「世界を救う」ヒーローを真っ向から描こうとする作者さんに拍手を送りたいです。
個人的にはむちゃくちゃ面白かったので要注目ですね。
熱量のこもった展開が先に待っていそうで、今後の展開が楽しみです。
しかし、別冊少年マガジンは私の好みに限らず注目作が多いですね。
どうぶつの国」とか「進撃の巨人」とか。
「グリゴリ」もその他の作品に負けないくらいの出来だと思いますので、是非是非手にとって見てください。


今回はこんな感じです。
それではまた次回。